2026年度から本格始動する共創空間『taaaaarp』。その運営に向けて、コミュニティづくりのプロフェッショナルをゲストにお迎えしました!

今回のテーマは「コミュニティをつくる人」。コミュニティマネジャー・コミュニティビルダーとして活躍するお二人に、コミュニティづくりの哲学や実践について、たーっぷりお話を伺いました。

今回のテーマ
コミュニティをつくる人

ゲスト:
影山 直毅 さん
(株式会社ヒトカラメディア)

三塩 佑子 さん(株式会社Hub Tokyo)

【センター近況報告】

  • taaaaarp運営パートナー決定!: 2026年4月から、株式会社ヒトカラメディアさんに共創空間『taaaaarp』の運営パートナーになっていただくことが決定しました。ヒトカラメディアさんが手がけてこられた数々のコミュニティ施設の立ち上げ経験を、taaaaarpでも生かしていただきます。

【主な話題】

コミュニティづくりに関わったきっかけ

  • 影山さん: 前職の不動産会社で新規事業を担当していた頃、あるコワーキングスペースに通ううちに、そこで出会った人たちとの壁打ちや相談のやり取りが、自分の仕事を前に進める大きな力になった。「こういう場を自分でも作りたい」と思い、社内でコワーキングスペース事業を立ち上げたのがきっかけ。その後、ヒトカラメディアに転職し、本格的にコミュニティづくりの道へ。

  • 三塩さん: もともと「起業家や、何かを立ち上げたい人をサポートしたい」という思いがあった。大学時代をヨーロッパで過ごし、フィンランドやドイツでさまざまなコミュニティスペースに出入りする中で、インパクトハブという世界的ネットワークを知る。日本に戻るタイミングでインパクトハブ東京の求人を見つけ、2019年末から関わり始めた。


どんなコミュニティを作ってきたか

  • 影山さん: 京王電鉄、東京都、森ビルなど、それぞれテーマの異なる施設を手がけてきた。共通しているのは、「箱があるだけ」ではなく、そこに集まる人たちが関係性を紡ぎながら、お互いの活動を応援し合えるコミュニティを育てること。自身はチーム全体を見る立場で、各施設にはコミュニティマネジャーが配置され、日々の運営を担っている。

  • 三塩さん: インパクトハブ東京は、多国籍の起業家やクリエイターが集まるコワーキングスペース。会員の約4割が海外出身で、多様性が当たり前の空間。もともと社会起業家が集まるコミュニティとして立ち上がったが、今はIT関係者、アーティスト、映画監督など、本当にさまざまな人が「社会を変えたい」という思いでつながっている。一人で何かを始めることは孤独だからこそ、第三者と繋がれる場が必要だと実感している。


オンボーディングの重要性

  • 入会時のガイダンスを丁寧に行い、その人の興味や困りごとをヒアリング。「仕事でこういう人と出会いたい」「写真が好き」「ランニングを始めたい」など、本業以外の”フック”も拾い上げる。

  • 2対6対2の法則: コミュニティには自然と、コア層(2)、中間層(6)、ライト層(2)が生まれる。中間層にきっかけを与えることで、コア層に近づいていく人もいる。全体を「面で見る」ことが、コミュニティマネジャー・ビルダーの重要なスキル。


「コミュニティマネジャー」と「コミュニティビルダー」の違い

  • 三塩さんの考え: インパクトハブ東京では、もともと「コミュニティマネジャー」と呼んでいたが、数年前に「コミュニティビルダー」に名称変更。「マネージ(管理)する人」ではなく、「一緒につくる人」であることを大切にしたかったから。メンバーとフラットな関係性を保ち、受付のカウンターも作らず、メンバーの中に混じって仕事をするスタイルを貫いている。

  • 影山さんの考え: 考え方は全く同じ。一般的に流通している「コミュニティマネジャー」という言葉を使っているが、施設運営だけをする「オペレーター」ではない。事業主と一緒に、「どんな景色を作りたいか」を考えながら、コミュニティマネジメントという手法で状況をつくっていく。


いいコミュニティとは?

  • 三塩さん: コミュニティは「生き物」だと捉えている。停滞しないこと、新陳代謝があることが重要。同時に、いつでも戻ってこれる「安心感」や「ホーム」のような感覚も大切。数年ぶりに会っても、すぐに話せる友人関係のように、コミュニティにも「戻ってこれる場所」という性質があるといい。

  • 影山さん: 利用者が変化し、前に進めること。そして、関係性が自分の財産になるような、そんなコミュニティが理想。イベント一回で終わるのではなく、継続的につながりが育っていくことが大事。


コミュニティづくりは地味で地道

  • 華やかに見えるコミュニティの裏には、日々の小さな工夫の積み重ねがある。

  • きっかけを常にどこかに置いておく: どの人のどのタイミングが来ても、近くにきっかけがある状態をつくる。

  • 時間軸を持って見る: 今日目の前の人をハッピーにするだけでなく、その人が「何を求めてコミュニティに入ったのか」「どういう変化を求めているのか」を見極める。2〜3年前のつながりが、今になって開花することもある。

  • ホスピタリティは最低限、人への関心が本質: 接客は上手でも、人に興味がない人はコミュニティビルダーには向かない。一人ひとりに関心を持ち、面で見る力が求められる。


【今回の収録を終えて】

「コミュニティをつくる人」とは、管理する人ではなく、一緒につくる人。そして、目の前の人をハッピーにするだけでなく、時間軸と全体像を持って関係性を育てていく人――。

お二人の言葉から、コミュニティづくりの本質が見えてきました。

次回#16では、未来共創センターが「コミュニティをつくりたい」という思いを、お二人に相談していきます。どんなアドバイスをいただけるのか、お楽しみに!


ぜひ、お聴きください!